バイト先にきた20歳くらいの男の子。
「変なこと聞きますけど・・・、男性が女性に愛情表現として渡すにはどんな花がいいんですか?」
わたしにじゃなく、わたしの隣にいた男性店員Iさんへの相談だったのですが、面白そうなので耳をそばだてて聞いていました。
どうやら、付き合い始めたばかりの女の子に花を贈りたいらしい。ちょっとほっぺを赤らめてIさんに相談してました。花言葉を聞いたりとかして。

でもさぁ、あたしamamかなんかの雑誌の誰かのエッセイを読んでたら、いまどき花をもらって喜ぶ女はいないって書いてあったけど〜?

まぁ、愛情表現(!)として花を贈ろうと思うような男の子を好きになるような女の子だったら、愛情表現として花を受け取って喜ぶような女の子なのでしょうねぇ。

結局オレンジっぽい色のガーベラを2本買っていっていました。
バラは値段も高いし、バラだと熱すぎて(気持ちが重すぎて)女の子がひいてしまう可能性があるかもしれない、ということで値段も手ごろなガーベラに決めたそうです。
ほほえましい事件でした。

その男の子が去って行ったあと、Iさんが言っていました。
「女のひとが花を買いに来ても、なにも始まらないけど、男の人が花を買って行くと、そこから物語が始まる」
例えば、結婚記念日だから、と花を買っていくお客さんだとか、けんかをしたから仲直りのきっかけに花を買っていくお客さんとかね。

そういう、花を買っていったお客さんが店を出てからのストーリーを想像してにんまりすることに花屋の喜びはあるんだと思います。

この前も10時くらいに、大学生2人組みが来て「先輩のカブ、上がりますよ〜」って言いながらピンクのカーネーションを買って帰りました。女の子の誕生日の飲み会かなんかに行くところだったみたい。
あたしはカーネーションが好きじゃないから、カーネーション?って思いつつも、無料でラッピングしてあげちゃった。先輩の株があがればいいなぁと思いつつ、女の子はひくんじゃないかと心配しつつ。