心理療法個人授業

心理療法個人授業 (新潮文庫)河合隼雄さんの話を南伸坊さんが聞いて、それをまとめた本。
河合さんの本は、よしもとばななとの対談や村上春樹との対談の本を以前読んだことがあるけれど、すごい人らいしのに、気さくな感じ。
心理療法、カウンセリング、精神分析などその辺のことがわかりやすく書いてあります。
この本を読んでわかったことは、結局ひとのこころのことなんてわからん。っていうことです。しかし、「わからない」というほどには「わからないもの」でもないらしいし、それでも、「わかる」というほどには「わかるもの」ではないということらしい。ややこしいわね。

人間は自分の経験したことを、自分のものにする、あるいは自分の心に収めるには、その経験を自分の世界観や人生観の中にうまく組み込む必要がある。その作業はすなわち、その経験を自分に納得のゆく物語にすること、そこに筋道を見出すことになる。

ということらしいです。「ブログを書く」っていうのは「自分に起こった出来事、感じたことを文章にする作業」=「物語にすること」であるから、自分の心を整理するにはうってつけの手段であるなぁ。少なくとも私にとっては。それが例え「昨日は傘を持っていかなかったら、雨が降った。今日は傘を持って行ったのに雨が降らなかった。」っていうだけの文章であったとしても。