オニババ化する女たち

オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す (光文社新書)
研究室に新しく来ていた(先生が買ってきた?)本。
題名が気になったので借りて帰り道の電車で読んでいましたが、後半から電車で読むにはちょっと気が引ける単語が増えたので途中で本を閉じました。続きもしっかり読んだけど。
私はこの本を肯定的にとらえたので、読み終わった後にアマゾンのカスタマーレビューを見て本当にびっくりしました。否定的なレビューがかなり多く、そして否定的なレビューほど評価が高い。
確かに、自分が25、30、40歳になって、彼氏もしくは子供がいなくて「あんた、このままじゃオニババになるよ!」って言われたら「ふざけるな!」と言いたくもなるかもしれない。

今日のゼミで「子供を持ちたいか?」っていう質問に対して、欲しい派欲しくない派が半々(まだ考えられないっていうのもあれども)だったけれども、レビューを書いた人のなかにも子供はいらないって人が多かったのもけっこうびっくり。キャリアに邪魔、お金がかかるなどいろいろ理由はあるだろうけど。

だって仕事の変わりは自分以外の誰にでもできるけれど、子供の母(父)親はその子供にとって自分だけなわけでしょ?そうなると、子供を育てるって他のどんな責任の伴う大きな仕事よりも、壮大なプロジェクトよねぇ。
子供の成長の過程で、もう一度、自分も成長できると思うし。子どもの発想の突拍子のなさだとか柔軟性に触れることができるのって素晴らしいことじゃない?
私はあまり本を読まない子供だったから、もし子供がいたら堂々と絵本やら児童書が読める〜!と楽しみだし。
いつか結婚して子供を産んで、空が青くて空気と食べ物がおいしくて、生きていくのに必要なお金を稼ぐことができるだけの労働があれば、それで幸せって思えるようになりたい。それがわたしの求める「豊かさ」なのだけれど・・。理想論かなぁ?

アマゾンのカスタマーレビューを読むと否定派VS肯定派っていう構図が出来上がってしまっているけれど、それっておかしい。結婚もしない、子どもも持ちたくないっていう人が「オニババ」って言われることもなく、結婚して子供を産んでパート勤めをしているような女性が「知性・教養がなく、社会性もなく、ボーっとしていてそのくせ男と社会に寄生する気まんまんな女性」なんてふうに言われることもない社会を目指すのが「ジェンダーフリー」の実現に大切なのではないですかえ?

むしろ、アマゾンのレビューを見るまではオニババうんぬんのことよりも、昔の人の知恵や能力みたいな部分に目からウロコ、鼻からスパゲティっていうかんじで感心しました。
いやはや、本当に、大事なことはヤギに聞け。って感じじゃない?自然は人間より大きいのだね。というより、むしろ人間も自然の中の一部なんだったわね。現代人はそのことを忘れてしまっているのではないかい?